マミヤプレススーパー23(MAMIYA PRESS SUPER23)用の標準レンズとして発売された。6×9判での使用時には,35mm判(ライカ判)での43mmレンズに相当する画像が得られる。
鏡胴は,沈胴式になっている。これは,携行時にコンパクトにすることが目的ではなく,マミヤプレススーパー23などで後部アオリを使用するときにも,無限遠にピントをあわせられるようにしたものである。沈胴時には,当然ながらボディの距離計と連動しないので,撮影にはピントグラスが必要になる。
上の画像で,左側が通常の状態。右側が沈胴した状態である。
鏡銅部の矢印にしたがって(「NORMAL」の示す向き),回転させひっぱると,沈胴状態から通常の状態に復帰する(沈胴させるときは,その逆)。
露出の調整は,(1)のシャッター速度リングと(2)の絞りリングをまわしておこなう。2つを同時にまわせば,露光を一定にしたままで,シャッター速度(あるいは絞り)を変更することができるようになっている。
(3)は,プレスフォーカスレバーである。シャッターをチャージしてからこのレバーを引きあげるとシャッターを開放にでき,ピントグラスを使って構図やピントを調整することが可能になる。ピントグラスをフィルムホルダにつけかえて,引き蓋を抜く前には,必ずこのレバーをもどしてシャッターを閉じておくこと。
(4)でシャッターのチャージをおこない,(5)でシャッターのレリーズをおこなう。ケーブルレリーズも使用可能である。また,コーティングが改良されたものもあるらしい。フィルタ径は,55mmである。
描写は,その画角もあいまって,いたって素直に感じられる。F8以上に絞れば,シャープさも十分である。