これだけは必要

●写真を撮るにはなにが必要?

 写真を撮るための装置は,「カメラ」とよばれる。
 カメラのもとになる装置として,「カメラオブスクラ(カメラオブスキュラ)」というものがあった。カメラオブスクラとは,「暗い部屋」を意味することばである。これは,大きな箱の1つの面にピンホールがあけられ(またはレンズがはめこまれ),その反対側の面に外の像が結ばれるようになっており,像にしたがってリアルな絵を描くための装置である。
 像が結ばれるところにフィルムを置けば,写真を写すことができるわけである。
 つまり,写真を撮るために必要なものは,次の3つになる。
 (1) 像を結ぶためのレンズ
 (2) 必要のない光をさえぎるための内部が暗い箱
 (3) 像を記録するためのフィルム

●マミヤプレスの構成

 上であげた(1)〜(3)を,マミヤプレスにあてはめて考えてみよう。つまり,撮影のために最低限必要なものは,以下の3つの部品ということになる。

(1) 像を結ぶためのレンズ

 マミヤプレス用の撮影レンズとしては,50mm超広角レンズから250mm望遠レンズまで,多くの種類が用意されている。標準レンズとされるものは,初代,Gおよびスタンダードで90mm,スーパー23で100mm,ユニバーサルで127mmレンズである。

(2) 必要のない光をさえぎるための内部が暗い箱

 これが,「ボディ」あるいは「本体」とよばれる部分であり,マミヤプレスのいろいろで紹介した各モデルが用意されている。

(3) 像を記録するためのフィルム

 ロールフィルムを使うもの,カットフィルムや乾板を使うもの,ポラロイドフィルムを使うものなどを選ぶことができる。

●おすすめの構成1

 はじめてマミヤプレスを買うとき,とりあえず標準レンズが1本あれば十分だが,豊富にそろった交換レンズを将来的には活用できるようにしておきたい。また,フィルムホルダは120フィルムを使うためのロールフィルムホルダのうち,自動巻き止めになっているものが扱いやすい。
 具体的には,次のような組み合わせがよいのではないだろうか。

 ボディは,比較的小型軽量な旧プレスのうち,レンズ交換が可能な「初代」または「スタンダード」。
 標準レンズは,とても小型な90mm F3.5。
 フィルムホルダは,自動巻き止めの2型のうち,6×9判用のもの。マミヤプレスの魅力の1つは,6×9判という大判カメラに匹敵する大画面を手軽に扱えることにある。

 手持ちでスナップ撮影が中心なら,かなり強力な組み合わせになるはずだ。

●おすすめの構成2

 マミヤプレスは交換レンズやアクセサリが充実した,高度なシステムカメラである。さまざまな機構を駆使して,テクニカルな写真を撮りたいときは,使える交換レンズの幅が広い新プレスのうち,後部アオリ機構のある「スーパー23」がよいだろう。

 ボディは,後部アオリの使える「スーパー23」。
 標準レンズは,沈胴式100mm F3.5。交換レンズとしては,超広角50mm F6.3はぜひほしい。ポートレート撮影には,150mm F5.6の評判がよいらしい(私は使ったことがない)。
 フィルムホルダは,自動巻き止めの2型のうち,6×9判用のもの。これは6×9判が撮影可能なマミヤプレスの,最大の魅力である。
 そして,忘れてはならないものは,「ピントグラス」。アオリを利用したときのピントあわせには,これが必須である。


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