よくわからないゲルツのレンズ
新規投稿者 awane-photo.com  投稿日 2020/09/24(木) 23:12:58  返信も含め全削除
そのうち日記にも書きますけど,
ガラクタ一式落札したなかに,古そうなレンズが含まれていました。

GOERZ DOPP ANASTIGMAT SERIES III No.10643

と読める文字が刻まれていました。

絞りの目盛は,6.3から40までありますが,絞りの機構は失われていました。
また,焦点距離を示すような数字等は,刻まれていません。

このレンズの素性は,なんでしょうね…。

返信 17 awane-photo.com  投稿日 2023/04/12(水) 17:40:06  削除
>ジンマーの前玉はずしは,いちど体験してみたく。入手はしたのですが,まだ実行はしていません

実行していない理由ですが,
「前玉はずし」をすると焦点距離がとても長くなってしまうわけですが,
使用を想定した組立暗箱では蛇腹の長さが足りなくて,無限遠にすらピントがあわないわけです ^^;
汎用のレンズボードについているわけではなく,その暗箱専用にボードをつくったもので…


返信 16 awane-photo.com  投稿日 2020/10/01(木) 19:34:29  削除
副長さま

はい,ざっくりした書き方になっていますが,

>え?そんなレベルじゃない??

ということです^^;
返信 15 スポック  投稿日 2020/10/01(木) 12:31:49  削除
awane総帥閣下

地球から見た太陽の視角は約0.5度(30分)あるので、
収差が無い鮮明な像を結んだとしても点像にはなり得ません。
焦点距離が長いレンズの方が像は大きくなるので、
前玉を外して焦点距離が伸びたら「大きな丸像」になるのは当然かもです。
え?そんなレベルじゃない??

私が小学生の頃、虫眼鏡で黒紙を焼くときに、
虫眼鏡を近づけたり遠ざけたりして、
できるだけ小さくて明るい丸にできれば発火しました。
しかし、どんなに距離を加減しても一定以上には小さくなりませんでした。
子供心に理由は判らなかったのですが、今でも憶えています。
返信 14 awane-photo.com  投稿日 2020/09/30(水) 12:21:22  削除
クラカメ専科No.25での記事でも,ダゴールもドッペルアナスチグマットだがプロターよりは劣る,という意味のことが書かれていましたね。ともあれ,件のDOPP ANASTIGMATは,単玉でも焦点を結ぶものの,太陽が点像にならないので,それなりのものかなという気はします。

ジンマーの前玉はずしは,いちど体験してみたく。入手はしたのですが,まだ実行はしていません f^^;
返信 13 れんずまにあ  投稿日 2020/09/30(水) 07:15:24  削除
Dagorはダブルアナスチグマートなので前後群のみで収差が補正されているため,それぞれ単独で使用できるということになっています。
普通は前群を外して後群のみで、だいたい2倍の焦点距離(例えば100mmレンズでは179mm)、2段大きな絞り値(f6.8ならf13.5)の二重表示になっています。
年配のプロフェッショナルが、ダゴール前玉外しで山岳写真の望遠代わりにした話など書かれています。

この辺は建前で、Dagorは対称型にすることで球面収差と歪曲、色収差の補正を負担しているところがあって、片方で使用するとかなり甘いです。
元から開放では球面収差が残っていてハロっぽいのに、後群だけではふわふわになってしまいます。f45より絞らないとしゃきっとしませんし、それでも専用のレンズと比べてまだ甘いので、今の目で見たら、前玉外しは非常用か、ソフト表現用と考えて良いかと思います。

蛇足ながら、前後単独でさらに補正が高度になされていると聞いたProtarでも、やっぱり単独ではDagorと50歩100歩です。
当時のアナスチグマートの基準が今より甘いのでしょうけど。
ザッツプラズマートという前後数種類を組み合わせていろんな焦点距離にできるセットもありました。

Symmerも最初のモデルは前玉外しできる二重表示です。近代レンズですが片方ではやっぱり甘くなります。
ところで、外した前玉をどこに収納するのか、ザッツレンズは困ってしまいます。プラズマートはちゃんとしたケースがあるんですが。
返信 12 awane-photo.com  投稿日 2020/09/29(火) 08:41:18  削除
もういちど,太陽光が焦点を結ぶ距離を確認してみました。

やはり,120mmくらいですね。

DOPP ANASTIGMAT SERIES IIIというレンズの,120mm F6.3がどの時代に存在したか,確認できるとありがたいところです。19世紀のレンズであると確定すると同時に,シリアルナンバー表はどちらのほうが妥当かも判断できる。

で,二重アナスチグマットであるなら,前群,後群もそれぞれ焦点を結ぶはずで,
前群は180mmくらい,後群は175mmくらいとなりました。
ただし,ユニットで使ったときはほぼ点像になるのに対し,前群だけ,後群だけの場合は,少々広がりのある円像になります。単玉での性能は,いまひとつだったのかもしれません。
また,焦点距離に差があるようにも見えますが,主点の位置がわからないので,じつはどちらも同じかもしれません。
返信 11 awane-photo.com  投稿日 2020/09/29(火) 06:54:24  削除
副長さま

手元にある書籍を眺めた範囲では,
単玉(1群3~4枚)で構成された「アナスチグマット」レンズを,
(絞りをはさんで)対象に配置したものに,
「ドッペルなんちゃら」(あるいはダブルなんちゃら)という名称を与えたものがあり,
それを当時の日本の書籍では「二重アナスチグマット」を訳していた,
と読み取りました。

アナスチグマットを2つ組あわせたもの,ということでしょうか。


で,件の「DOPP ANASTIGMAT」は,まだ固有の名称がなく,
DOPPELをDOPPと略して使っていたものと思うわけですが,
なぜ,DOPPELではなくDOPPと略したのかも,気になるところです。

で,後継のレンズでは,DAGORという名称が使われるようになったとか。
返信 10 スポック  投稿日 2020/09/28(月) 22:32:29  削除
誤:さらに高度な「二重アナスチグマート」レンズは1993年という可能性が高いですね。
正:さらに高度な「二重アナスチグマート」レンズは1893年という可能性が高いですね。

↓訂正
返信 9 スポック  投稿日 2020/09/28(月) 22:20:37  削除
被写体から発せられた光が球面レンズを通して平面に画像として投影されるとき、
レンズが球面であるが故に発生する(狭義の)球面収差、非点収差、コマ収差、像面湾曲の
諸収差が(当時としては)完全に補正されたレンズをアナスチグマートと称したのですが、
世界初のアナスチグマートレンズは1888年に完成したことになっていますから、
さらに高度な「二重アナスチグマート」レンズは1993年という可能性が高いですね。

ところで「二重アナスチグマート」って、どういう意味なんでしょう?
何が二重なんでしょう?
返信 8 awane-photo.com  投稿日 2020/09/28(月) 12:12:16  削除
GOERZのNo.10643について,

ゲルツ レンズのシリアルナンバー表(無一居)
http://www.photo-china.net/column/goerz.html
では,

> 年 シリアルナンバー
>1886 10,000
>1890 12,000
>1895 30,000
>…

なので,1880年代の可能性が出てきますが,

Large Format Photography Forumの
スレッド:C.P. Goerz Berlin Serial numbers? (Dogmar)
https://www.largeformatphotography.info/forum/showthread.php?41822-C-P-Goerz-Berlin-Serial-numbers-(Dogmar)
のコメント#4の書き込みによれば,

>up to 5,000 -- up to 1891
>30,000 -- 1896
>100,000 -- 1900

なので,1890年代前半となります。

Large Format Photography Forumの書き込みにある表のほうが,
ゲルツが「二重アナスチグマット」を市場に出したのが1893年としている
ことと整合しそうです。

もう少しで,19世紀のレンズであると,確証をもてそうな気がします。
返信 7 awane-photo.com  投稿日 2020/09/27(日) 12:26:39  削除
ちなみに,送料込みで4000円と少々でした。
そのうち,送料の占める割合は,50%をこえています^^;
そのような,「ガラクタ一式」のなかに,含まれていたものです。
返信 6 awane-photo.com  投稿日 2020/09/27(日) 12:24:45  削除
副長さま ありがとうございます。

ようやく,19世紀のカメラ・レンズに手が届いたのかもしれません。
なんとなく,1890年代末のボックスカメラで実現するのかと思っていましたが,
まさかの1880年代の可能性までありそうで。

ただ,まだ安心はしていません。

このレンズにはピント調整機構の痕跡がありますので,本来,ボックスカメラのようなものに使われていたと思われます。しかし,組立暗箱用のレンズボードのようなものに,固定されていました。また,絞り機構が失われていますので,どこまで原型をとどめているのかが,わかりません。したがって,ニコイチ品である可能性もぬぐい切れていません。

1890年ころ(あるいはそれ以前)に,このような外見のこのようなスペックのこのような名称のレンズが流通していたことが明確になれば,まあ安心してもよいかと思っているところです。
返信 5 スポック  投稿日 2020/09/27(日) 11:29:09  削除
awane総帥閣下

> この表によると,「No.10643」は,1886年から1890年のあいだ,ということになります。
おぉぉぉ!すんばらしい!!

ついに19世紀に手が届きましたね。
おめでとうございます。
返信 4 awane-photo.com  投稿日 2020/09/27(日) 08:19:38  削除
ちょうど,こういう書籍があったので参照しています。

https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/902527
「写真鏡玉」(藤井光蔵・藤井竜蔵 著,浅沼商会,明41.6)

このp.165)では,ゲルツが「二重アナスチグマット」を市場に出したのは1893年としています。



ところで,こちらに,ゲルツのシリアルナンバー表というものがあります(この表の出どころは不明)。

http://www.photo-china.net/column/goerz.html

この表によると,「No.10643」は,1886年から1890年のあいだ,ということになります。



シリアルナンバーからは1890年以前と思われるこのレンズが,すでにDOPP ANASTIGMATを名乗っているあたりが,整合するのかどうかという点も,すっきりしないでいます。

返信 3 awane-photo.com  投稿日 2020/09/27(日) 08:15:17  削除
神様 早々のご回答ありがとうございます。

>ゲルツのシリーズIIIはのちにダゴールとして有名になるレンズです.

DOPP ANASTIGMAT(あるいはDOPPELあるいはDOUBLE)銘すべてがダゴールになったわけではないのですね。
DOPP ANASTIGMATには,シリーズIやシリーズIIはあったのか,それらはどうちがうのかについて,すっきりした説明を見つけられないでいます。


https://www.cameraeccentric.com/static/img/pdfs/goerz_4.pdf

F6.8のものとF7.7のものとがある,という説明や表は,いろいろな書籍やWeb等で見られますが,このようなカタログが元ネタのようですね。


>光彩絞りが失われているのは大変残念ですが,(略)
>間に黒紙に穴を開けた絞りを挟めばよいでしょう.

後群をはずしてなかを見たのですが,虹彩絞りがあったような機構がみられませんでした。
かわりに,薄い板をはさめそうな溝がありましたので,もともと絞り板を挟むタイプだったのかも?という気もしてきました。
しかしそれでは,レンズ前面にあった絞り目盛に意味がなくなるので,すっきり整合しません。


>お持ちのレンズの焦点距離はいかほどかわかりませんが太陽光が結ぶ距離を調べれば,類推できます.

おおむね,120mmっぽいです。


返信 2 げるつまにあ  投稿日 2020/09/26(土) 19:18:41  削除
ご無沙汰しております.
ゲルツのシリーズIIIはのちにダゴールとして有名になるレンズです.
シリーズ名称のカタログは,ちょっとネットを探したのですが見つかりませんで,
ダゴール名になってしばらくした米国ゲルツのカタログがこちら.
https://www.cameraeccentric.com/static/img/pdfs/goerz_4.pdf

光彩絞りが失われているのは大変残念ですが,非常に高い性能なので勿体ありません.
もし前後群の間隔が正しいなら,間に黒紙に穴を開けた絞りを挟めばよいでしょう.

戦後のダゴールと,日本製コピーのカラータムロンの経験では,開放f6.8は球面収差のため
ハロっぽくソフトな調子ですが解像力はまずまず良く,2-3絞りすると極めて先鋭になり,
さらにf32より絞り込めば,包括角度100度を超える超広角になります.
8x10を,150mmより長い焦点距離ならカバーできるかと.

お持ちのレンズの焦点距離はいかほどかわかりませんが,太陽光が結ぶ距離を調べれば,類推できます.
大変素性が良いレンズですので,期待できると思います.
返信 1 awane-photo.com  投稿日 2020/09/24(木) 23:16:19  削除
このレンズそのものは,組立暗箱のレンズボードのようなものに,固定されていました。
ただし,手元にあるどの組立暗箱にも,サイズがあいませんでした。

レンズには,距離目盛も刻まれています。最短距離は2 YDS(ヤードですね)。
ただ,このレンズボードに固定されるにあたって,鏡胴をまわすとレンズが前後に動く機構は,取り払われていたようです。

おそらくこのレンズは,ボックスカメラあるいはハンドカメラのようなものに装着されていたものを,組立暗箱で使うように改造したものかな,という気はします。

焦点距離の数値は不明ですが,たぶん120mmないし150mm程度。
イメージサークルは,手札判はカバーしていそうですが,カビネ判は苦しそうです。

返信する

パスワード

一覧へ戻る】 ※最新の画面を表示するには再読み込みしてください.

以下は広告です。