Mamiya Family

●カメラについて

 1962年6月に発売された,レンズシャッター式一眼レフカメラである。レンズは3群3枚構成のMamiya-sekor T 48mm F2.8が固定されており,シャッター速度は1/15〜1/250秒に限定されている。そのかわり,価格はかなり抑えられており,前年,1961年7月に発売された,マミヤではじめてのレンズシャッター式一眼レフカメラ「マミヤプリズマットPH」の半額以下である。
 露出計を内蔵しており,クイックリターンミラーになっていることから,当時のカメラとしては,初心者でも使いやすいものとして位置づけられていたようである。

●レンズシャッター式一眼レフカメラとして

 一眼レフカメラは,ファインダーで見たままのものが写ることや,交換レンズなど豊富なシステムが用意されているため,初心者からマニア,プロに至る,幅広い層で使われる形態のカメラである。一眼レフカメラは,フィルム直前に布あるいは金属の幕を使ったシャッターを配置するケースが多く,そのようなシャッターは,フォーカルプレーンシャッターとよばれている。
 1960年代前後には,それまで普及モデルのカメラでよく使われていたレンズシャッターを利用する一眼レフカメラも登場した。レンズシャッターを一眼レフカメラに採用することで,シャッターユニットを自社で開発する必要がないことなどから価格を抑える効果があったようである。その一方で,メカニズムが複雑になることなどから故障しやすいという風評も生じるようになったようだ。
 マミヤからは,1961年7月に,最初のレンズシャッター式一眼レフカメラ「マミヤプリズマットPH」が,標準レンズMamiya-sekor FC 48mm F1.9 (4群6枚)付きで35,000円で発売されている。このカメラには,35mmと100mmの交換レンズも用意され,セイコーSLVシャッターの採用で1〜1/500秒のシャッター速度が使えるようになっていたが,クイックリターンミラーの機構は実現されていない。
 「マミヤファミリー」はその翌年に発売されたカメラで,レンズは3群3枚のMamiya-sekor T 48mm F2.8が固定され,レンズ交換ができなくなった。また,シャッターも1/15〜1/250秒のものにスペックダウンしている。そのかわり,価格は15,300円と大幅に抑えられるようになった。レンズを固定式にしたせいか,クイックリターンミラーが実現されたのは,使いやすさの面で大きなアピールポイントになったことだろう。

●撮影について

 スローシャッターや高速シャッターが用意されていないことから,撮影できる場面はやや限定的になるが,家庭で一般的に想定される使い方の範囲では,さほど問題になることもないだろう。
 レンズが薄いため,一眼レフカメラとしては全体にコンパクトなものにしあがっている。露出計も,一般的な撮影においては,十分に実用的で使いやすい。巻き上げやシャッターレリーズボタンは思ったより軽く,レンズシャッター式一眼レフカメラにおけるシャッターチャージやシャッターレリーズの際に複雑な動作を感じさせない。
 写りは,3枚玉特有のややレトロな雰囲気があり,周辺部はややあやしいものの,全体にはすなおな描写を示し,好感がもてるものである。


Mamiya Family, Mamiya-sekor T 48mm F2.8, Centuria400

(by MATIA)


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